知っておきたい!振袖を「カビ・シミ・虫食い・日焼け」から守る保管方法

こんにちは!きもの辻スタッフ横山です。

今回は、振袖のお手入れ記事3回目、振袖の正しい保管方法についてです。

大切な振袖を「カビ・シミ・虫食い・日焼け」などのダメージから守っていきましょう!

【ここがポイント!1】しまう前にはお手入れを

振袖を保管する前には必ずお手入れすることをおすすめします。

「自分でできるお手入れ」「クリーニングに出すタイミングや頻度」については前回の記事に詳しく書いてあるので、あわせてご覧ください。

着た振袖、自分でお手入れできる?クリーニングに出さないとダメ?

【ここがポイント!2】保管する場所の「明るさ」に注意

着物は明るい場所に置きっぱなしにすると、日焼けして生地が変色してしまいます。必ず日陰で保管しましょう

たとう紙やたんすに入れていても、長く日に当たり続けると着物は日焼けしてしまいます。

外光だけではなく、室内の照明のつけっぱなしも着物の日焼けの原因になります。

数日だけでも着物をたんすから出しておくときは、日光を遮るため風呂敷などをかけておきましょう。

【ここがポイント!3】着物は正しくたたんで収納する

着物には決まったたたみ方があり、正しくたたまれた状態で保管することによってよけいなシワが付くことを防ぐことができます。

きもの辻HPにも「着物のたたみ方」が載っておりますので、よろしければご参考にしてみてください。

着物のたたみ方

たたんだ後は、たとう紙に包んでしまいましょう。

たとう紙

着物の周囲の湿気を吸ってくれます。
直に着物を重ねておくよりも滑りが良くなり、出し入れも楽。
茶色の染みがポツポツ出てきたら交換の目安です。

【ここがポイント!4】着物はタンスに収納?プラスチックケースに収納?

いろんな収納方法がありますが、ここでは桐たんすとプラスチックの収納ケースについて解説します。

桐たんす

・メリット
…着物収納には「桐たんすが最適」と言われています。
大きな理由は2つ、「防虫効果」と「除湿効果」。日本の環境で生育している桐で作られた桐たんすが、日本での着物収納には最適と言われています。

・デメリット
…高価で場所をとること。マンション住まいの方からは、「着物をしまいたいけど、桐たんすを置く場所がない。」といったお悩みをお聞きします。

プラスチックケース

・メリット
…安価で場所を取らない。住居環境に合わせやすい。

※「除湿シート」を忘れずに

自然素材の桐と違ってプラスチック自体は湿気を吸ってくれません。ましてや押し入れやクローゼットには湿気がこもりがち。衣装ケースの引き出しの底に除湿シートを敷き、 着物を湿気から守りましょう。

きもの辻HP「 着物を長持ちさせる保管方法まとめ! たたみ方や収納ケースでの保管方法も紹介 」

・デメリット
…着物を正しくたたんだ状態で収納するため、大きめのサイズのものを探す必要があります。

以下はきもの辻で使用しているたとう紙の大きさです。ご参考にしてください。

  • 二つ折りの着物用たとう紙  … 88cm×36cm
  • 三つ折りの着物、子供用着物、帯用たとう紙…64cm×35cm

収納の際には

あまりぎゅうぎゅうに詰め込むと取り出しにくいだけでなく、 シワが付く原因にもなります。
着物や帯が型崩れしたり、刺繍がよじれたり、金粉がはがれたりすることも。
「引き出しの上から2~3センチくらい余裕がある状態」で収納が良いと思います。

また、「振袖はタンスの一番上の段に収納がベスト」だと思っております。(きもの辻スタッフの経験から)
こちらの記事に、「他の着物はどの段に入れるのがベストか?」 も書かれています。

おうちでできる収納アドバイス

【ここがポイント!4】着物と一緒に収納する「紙類」に注意

着物は基本的にたとう紙以外の紙類と一緒に収納しないでください。

着物と一緒に収納してはいけない紙類

×紙箱

着物を購入した際の紙箱に収納するのはおすすめできません。湿気を呼びます。 シミの原因になる事も。

×薄紙、厚紙

着物の間に挟まれている紙類も同様です。取り除いて収納してください。

×証書類

これも同じ。別の場所で保管してください。

×新聞紙

引き出しの底に敷きたくなりますが、湿気やインク移りなどの心配があります。

たとう紙に包んであれば、何も敷かなくて大丈夫です。

【ここがポイント!5】防虫剤に注意

着物用の防虫剤を入れるときは、こんな「やってはいけない」に注意してください。

  • 複数の種類の防虫剤を入れる…×
  • たとう紙のセロファンのそばに防虫剤を置く…×

着物の生地を傷めるガスの原因になります。

【ここがポイント!6】髪飾り、小物類に注意

振袖と一緒に使った小物類も一式一緒にしまっておきたくなりますが、プラスチックやゴムの使われている製品もガスの原因となる事があります

素材によっては、着物と一緒の収納は避けましょう。

【ここがポイント!7】ウール製品と一緒に収納しない

ウールは虫の大好物。

絹の着物をウールの着物などと一緒にしまっておくと、ウールに寄ってきた虫が絹まで食べてしまいます。(実は、虫は絹を好んで食べません。)

また、ウールのコート類などと一緒にクローゼットに収納する際も要注意

必ず着物はプラスチック衣装ケースに入れるなどして、分けてクローゼットに収納しましょう。

その際には除湿剤をいれたり下にすのこを敷いたり、湿気対策も忘れずに行ってください。

【ここがポイント!8】「除湿シート」や「風通し」で湿気対策。

着物のシミ・カビの原因となる湿気。着物をしまう時には、一緒に除湿シートを入れるのがおすすめです。

また、時々着物に風を通して湿気対策しましょう!

  • 夏…収納場所を開けて、扇風機の風を10分程度あてる。汗でシミができないよう気を付けて。
  • 冬…着物を一枚ずつ出して、着物やたとう紙のシミチェックをする。
    その際2~3時間陰干しできたら最高ですが、着物を出し入れするだけでも空気が動いて除湿効果があります
    11月の、3日間くらい晴れが続いた日がおすすめ。

まとめ

振袖保管、ひとつひとつ文字で書いていくと大変に見えますが、

  • 収納場所
  • 一緒にしまえるもの、しまえないもの
  • 年に数回の除湿と年に1回の状態チェック

ここを押さえておけば大丈夫。

ぜひこの機会に、ここに書かれた収納方法を試してみてください。

きもの辻でも保管に関するサービスがあります。

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着物に関する悩みや不安のご相談はクリーニング以外もお受けしてしておりますので、ぜひ無料相談をご利用ください。

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