着物終活プラン
こんな方のための特別なサービスです
- 終活を実行しようとしている方
- 着ないであろう着物を自分で処分出来ない方
- 譲る際に仕立て直しが必要な方
- 価値のあるものだけ残してタンスをスリム化したい方
- 一式すぐに着られる状態にして、娘や嫁や孫に譲ってあげたい方
- 娘や嫁や孫が、実際に着る時まで良い状態のまま、大切に保管しておきたい方
私たちがこのサービスを行っている理由

店主 藤吉徹
はじめまして。「きもの辻」を運営する着物クリーニング株式会社代表の藤吉です。
本来の私たちの仕事は、着物のクリーニングやしみ抜き、仕立直しなど、着物のメンテナンスを専門に行う会社です。
この「終活プラン」をスタートし、終活中の方をお手伝いし始めたのは、そもそもは私の母親が終活を実行していた際、息子である私が着物の専門家だということで相談をしてきたことを、そのまま終活で着物の整理にお困りの方々にも提供できないかな、と考えたことからです。
ですから、ただの私の実体験から生まれたサービスです。
母親の終活に付き合い、実際行ったことは、まずはタンスの引き出しをすべて開け、着物や帯、小物に至るまですべてを畳の上に広げました。
次に、
「必要なものとそうでないものに分けて」
という母の指令に従い、仕分け作業を行いました。
この先着物は着ないと決めている母ですから「娘(私の姉)に譲る」か「嫁(私の)に譲るか」「処分するか」の3択です。
この辺の判断は、既に決めてあるようで
「この訪問着は娘に仕立て直してちょうだい」
「この黒留袖は嫁に仕立て直してちょうだい」
とパッパと私のほうに着物を畳の上を滑らせ、押し付けてきます。
ここまでは極めて順調だったのですが、行き先を決めていない着物や帯を目の前にすると途端に歯切れが悪くなり、
「これ誰か着るかな?」
「この着物取っておいたほうがいいかね?」
「これ捨てちゃったほうがいい?」
と私に判断を委ねる感じになりました。
礼装着は割とパッパ仕分けたのですが、ピンク系の色無地や色々な小紋、そして紬などのおしゃれ系は「自分(母)の好み」で揃えたものなので、着てもらえる確証がないのでしょう。
そこで私の出番になりました。
これから先の流行りや実用性考えて仕分けをしました。
まったく使わない羽織やウールの着物などは躊躇なく「処分」することにし、その他の着物や帯は「価値のあるもの」「いずれ着るかもしれないもの」に分けて、着るかわからないものはほぼ処分することにしました。
やはり、母は1枚1枚思い出のある着物や帯なのでしょう、自分で「捨てる」という判断はとてもしづらいのが見ていてわかりました。
買ってくれた母(私の祖母)や譲られた親戚などに「申し訳ない」という気持ちもあるのでしょうね。
そういった気持ちはズシズシ伝わってきたので、私は逆に躊躇することなく処分するものはパッパと処分用袋に詰め込み、想いを断ち切るよう努めました。
さて、タンスもスッカスカになり、あとは譲る先の娘(私の姉)や嫁(妻)の寸法に合わせて仕立て直す話になりました。
寸法を測る必要もあるので、姉に連絡をし、事の成り行きを伝えたところ、なかなかシビアな答えが返ってきました。
「それらの着物なら着そうだから有難くもらうわ。仕立て直しもしてくれるならお願い。
でもさ、着るときに困らないように帯とか長襦袢とか小物を全部ひとつにして、わかるようにしておいてね。組み合わせとかわかんないし、着る時に慌てたくないから」
と、なかなかそのまま母親に伝えづらい回答が。
しかし、姉の言うことも一理ある。
譲り受ける側としては、アイテムをバラバラにもらっても、着るときに帯合わせや小物合わせなどは確実に苦労するだろうな、と。
そのことを母に告げると
「そうね。その通りだね。じゃあ、それもあなたお願い。足りないものは揃えて、あとは着るだけの状態にしてあげて。お金だけ払うから」
と、2回目の私の出番がきました。
それら着物をスマホで撮影し、仕事の合間に問屋回りをして、長襦袢を選び、今どき使えない古い帯は捨ててしまったので新たに帯を選び、その後帯締めや帯揚げ、草履バッグもコーディネートし、着付けで使う腰ひも、肌着にいたるまで揃えました。
これでもう文句はないだろうと。
ひと通り揃え終わり、母に報告したところ大変感謝されました。
こんなに感謝されたのは、生涯独身も視野に入れていた私の結婚が決まった時以来です。
同じ内容を姉にも電話をして伝えました。えぇ、当然喜んでもらえるだろうと。
ところが、またもやとんでもない言葉が返ってきました。
「ありがとね。あと全部仕立直しもしといてくれるんでしょ?それとさ、仕立てあがった後だけど、ウチに全部持ってこられてもちょっと収納に困っちゃうから、また実家に置いといてくれる?」
と。
何てわがままな女なんだと思いつつも、プロとしての平静を保ち、
「おいおい、姉よ。あなたの母親は終活でタンスをスッキリするために頑張っているのだよ」
と伝えてあげたところ、
「じゃあ、あなたのお店で預かっておいてよ。ないの?そういうサービス!」
確かにある。
またまた私の出番がやってきました。
ありました、私の店にそういうサービスが。
そういうわけで、身内ながらきもの辻の「着物お預かりサービス」を利用することになり、ようやく一件落着となりました。
おかげで、終活で生じる様々な諸問題に気づくことが出来ましたし、譲る側と譲り受ける側の温度差もわかりました。
何より、終活をしている人の大変さを知ることが出来たので、今終活に臨んでいる方の力になりたいな、役に立ちたいなと強く思いました。
この藤吉家で起こった終活問題は、きっとどこの家庭でも起こり得ることで、珍しいことではないでしょう。
きっと、「そうそう、ウチもまったく同じだわ」という方も少なくない。
この「終活プラン」は、以下のような方にぜひご利用いただきたいと思います。
- 終活を実行しようとしている方
- 着ないであろう着物を自分で処分出来ない方
- 譲る際に仕立て直しが必要な方
- 価値のあるものだけ残してタンスをスリム化したい方
- 一式すぐに着られる状態にして、娘や嫁や孫に譲ってあげたい方
- 娘や嫁や孫が、実際に着る時まで良い状態のまま、大切に保管しておきたい方
お困りの方のお役に立てれば幸いです。
終活の際にはぜひ、声をかけてください。
「終活プラン」ご利用の流れ
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1. まずは「どのような終活を行いたいか」についてお話を伺います。
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2. 日程を決めて、ご希望に沿った仕分けを行います。
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3. 譲る着物等の仕立て直しがあれば、承ります。
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4. すぐに着られる状態にしておく準備を承ります。
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5. 着用する日まで、良い状態を保つための保管を承ります。
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6. 着物と一緒に、桐たんすも譲りたい方は「桐たんす縮小削り直しサービス」がございます。桐たんすのサイズを譲る先の自宅に合わせて、大きさや形、色を決めてオリジナルなタンスやテレビ台に生まれ変わらせます。
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