着物クリーニング専門店の
ビフォー&アフター

【水濡れ被害】染み抜きで落とせない
「黒カビ」が発生した帯のメンテナンス
お客様- 上階からの水漏れで、着物が濡れてしまいました…
母から譲り受けた黒留袖の一式も濡れてしまったんですが、きれいになるでしょうか…?
水漏れは日常生活では気付けないところで起こっていることもあり、このような被害のご相談も時々お受けすることがあります。
大切に保管してきた着物が濡れてしまい、とてもショックだったと思います。
着物をチェックしたところ、
帯には黒カビが
黒留袖一式の状態を確認したところ、帯に黒カビが発生していました。

黒カビが発生した帯。
帯芯、裏地などにも黒カビが見られます。
きもの辻
スタッフ- 黒カビは、染み抜きで落とす事が困難です。
染み抜きで生地を傷つけたりしないよう、染み抜き以外の方法のメンテナンスをお勧めいたします。
お客様とご相談の上、下のような方法で帯をメンテナンスすることに決まりました。
メンテナンスの流れ
【洗い張り】…帯を解いて全体のクリーニング
【裏地・帯芯・無地場(柄のない部分)の交換】
…これらも黒カビが発生していたので、新しいものに交換します。
(※交換用の生地の色合いなどは事前にご報告)
【仕立て・箔のせ】…帯をもとの形に仕立て、金・銀の砂子(すなご)をのせて見た目を整える
(金砂子は、着用を繰り返すと少しずつはがれてしまう可能性もあります※。そのことも前もってご連絡いたしました。
※これまで当店では、金砂子で加工した部分がボロボロはがれてしまったというご報告を受けたことは無く、箔のせした後も丸洗いは可能です。
メンテナンスで黒カビはどうカバーされたのか?
まずは帯を解いて洗い張りをしていきます。

帯を解いて洗い張りしました。
和服の美しさをよみがえらせる方法としてかなり効果的な「洗い張り」ですが、やはりまだ黒っぽいくすみが見受けられます。
【仕立て】
次の作業は「仕立て」です。
きもの辻
スタッフ- 洗い張りは帯を一つ一つのパーツに分けた状態で洗うので、ここから帯の形に戻します。
表地の無地場(柄の無い部分)はカットし、新しい生地を入れて繋げて仕立てます。
裏地・帯芯も新しい生地に取り換えました。
【箔のせ】
最後に、金砂子を乗せていきます。

金砂子を乗せて黒カビのシミをカバーします。
きもの辻
スタッフ- 松葉柄の柔らかな雰囲気をしっかりと残しつつ、黒っぽい変色が目立たないように全体的に金砂子を施しました。
波線のような箔の模様は、『立涌(たてわく)』という柄のイメージです。
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立涌(たてわく)
蒸気や雲が立ち上る様を表す。非常に縁起のいい文様。
大事な着物のメンテナンスをお任せいただき、ありがとうございました!
きもの辻では、色々な方法でお客様のお悩みにお答えしております。着物に関することでお悩みの際は、あきらめる前に一度ご相談ください。
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