着物のカビ
日本橋店の桑原です。
5月ももうすぐ終了。6月になりますね。いよいよ梅雨がやってきます。
今年の梅雨入りは早くなり、しかも長くなりそうとの事…
着物の大敵『湿気』が強くなる時期です。皆様どうぞご注意ください。
お客様からの問い合わせで多いもののひとつが『カビ』のお悩みです。
「ぽつぽつと白いカビのようなものが発生している」
「全体に黄色いしみ?カビ?が出ている」
などなど、様々なパターンがあります。

近年の気候変動もあり、以前は梅雨時期に多かったカビの問い合わせが、現在は1年中ございます。
昔と住宅環境も変わり、生活しやすくなった分だけ密閉率も上がっているため、着物の保管には注意が必要です。
問い合わせで特に多いのが『黒留袖』や『喪服(黒紋付)』の相談です。
やはり、黒い生地なのでカビの発見がしやすい、というのもございますが
『次の出番までが長い』
というのが一番の原因かと思われます。
「そういえばしばらくタンスから出していないな…」という方、よい機会ですので、一度状態をご確認ください。
さて、カビにもいくつか種類がございます。
- 白カビ
- 黄カビ・黒カビ
- 青・緑のカビ
白カビは、生地の表面上に発生しているふわふわしたカビです。

この状態なら、洗いの作業で除去する事ができます。
ただし、飛びやすいので放置しておくとどんどん増えていったり、他の着物にうつったりします。
また、強い白カビの場合は、生地の染料が抜けて色落ちしている事があります。
白カビを発見したら、なるべく早く処置を行いましょう。『カビ取り丸洗い』がおすすめです。(下記リンクページの一番下に記載されています)
着物洗い(丸洗い/汗抜き/汗抜き併用丸洗い/カビ取り丸洗い)|着物クリーニング専門「きもの辻」 (kimono-tuji.com)
黄カビ・黒カビも、持ち込まれた着物によく見受けられます。


こちらは生地の変色に近い状態なので、洗いの作業では除去できません。
『しみ抜き』作業を行えばしっかりと除去できます。
青・緑のカビは、水濡れした状態で日数が経過していたりする場合に見られます。通常の保管状況では、あまり発生いたしません。
このレベルになりますと、しみ抜き不可の場合がございます。
カビが出ているかの確認ポイントとしては、やはり一度広げて全体を確認するのが良いでしょう。
たとう紙を開けて「大丈夫」と思っても、畳まれている部分にカビが…!という事はよくあります。
黒留袖は裾の内側も要注意です。生地が重なっているので、湿気がこもりやすくなります。

「着物を広げたら元に戻せない…(泣)」
という場合は、きもの辻にご相談ください。状態の確認だけでも承ります。
また、黒留袖や喪服は紋の部分に当て紙をしている事も多いと思いますが、弊社では当て紙を外す事をおすすめしています。
当て紙が長く入っていると、紙が湿気を呼び、カビやシミが発生しやすくなります。

実際に当て紙に沿ってカビが発生した着物を何着も見てきています。たとう紙以外の紙類(厚紙など)は、極力外して保管を行ってください。
これからの梅雨の季節、湿気対策は重要です。
除湿剤を入れるのはやはり効果的ですよ!
「どこで買えば良いのか?」という方は、きもの辻店頭で販売しておりますのでご連絡ください。
また、きもの辻ではカビ対策として『自宅でプロレベル保管 無酸素パックサービス』や『着物お預かりサービス』を展開しております。
詳細はこちらをご覧ください
無酸素パックのメリット、利用方法の紹介|着物クリーニング専門「きもの辻」 (kimono-tuji.com)
着物保管サービスの料金、利用方法の紹介|着物クリーニング専門「きもの辻」 (kimono-tuji.com)
「これはカビかも…!?」という時は、きもの辻にご相談ください。お待ちしております。
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