突然の汚れの対処方法
こんにちは、日本橋店の岩崎です。
今回は『赤ワインのシミ』についてのお話しです。
お祝いの席では、飲食をする場面も多いかと思います。
お着物姿での飲食は、出来るだけ汚さないように気を使いますが、それでも時にはトラブルに見舞われる事もあります。
上前見頃のシミ 下前見頃のシミ
披露宴の最中に赤ワインのグラスが倒れてしまって、訪問着に大量の赤ワインがついてしまいました。
赤ワインの染みは、一度ついてしまうと落ちづらいと言われています。
赤さは原料となるブドウに含まれる水溶性の抗酸化ポリフェノールであるアントシアニンです。
時間がたつと酸化してしまい落ちづらくなるので、出来るだけ早い処置が必要です。
処置の仕方は、
慌てずに乾いたタオルなどで水分をしっかり吸い取り、シミの広がりを抑えてください。
濡れたタオルや、お水などで擦ってしまうのはNGです。
慌てて、水や濡れたタオルで擦っても赤ワインの着色を薄めて広げてしまうだけになるので、応急処置は出来るだけシミの広がりを抑えるだけにして早めに専門店での処置がおすすめです。
絹は水にとても弱く、少しの水分でもシミになってしまいます。
汚れがついた時にとっさに濡れたタオルで汚れを拭き取ってしまいがちですが、お着物の汚れには、汚れのシミと共に水シミになってしまうので逆効果な場合が多いです。
落ちづらい赤ワインのシミでも、酸化する前に染み抜きをする事で綺麗に落とす事ができます。
上前見頃、染み抜き後 下前見頃、染み抜き後 右内袖のシミ 右内袖、染み抜き後
汚れがついてしまった時の応急処置を知っているだけで、安心ですね^_^
お着物の汚れ、どんなトラブルでも『慌てずに、水は使わない』これだけは忘れないで下さいね。
少しでもお力になれるように様々なアドバイスをしていますので、お着物の事で何か分からない事や気になる事などがあれば、いつでもご相談下さい。
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