江戸時代と今をつなぐもの。

こんにちは、日本橋店番頭の松田です。

きょうは、私の好きな小説家のお話しを。

「佐伯泰英」氏、時代小説のやたら長い連載のシリーズを書いている作家さんです。ドラマになったりしている「居眠り磐音」吉原裏同心」などがありますが、まだまだ、沢山の作品があります。

江戸のまちを舞台に繰り広げられる物語は、人情噺や、勧善懲悪に寄った日本人が好きな情緒をくすぐります。

古着屋総兵衛 1巻~11巻

特に「古着屋総兵衛」「新・古着屋総兵衛」は舞台が日本橋富沢町で、徳川家康が入府した1603年から200年の時の流れの中の物語です。

新・古着屋総兵衛 1巻~18巻

「新・古着屋総兵衛」は図書館を利用しました。

はまっている理由は、江戸時代の背景や人情がワクワクするのと、舞台が日本橋界隈であることです。特に、古着商を営むお店が富沢町で、現存する町名です。三光稲荷神社、久松町、浜町などが今でも、訪れてもわかる場所があります。

三光稲荷神社

そして何よりも、「きもの」に関する話しが絡んでいることがたのしいのです。

江戸時代は京都で新作の反物が作られて、江戸に下ってきます。そのきものを販売するのが、日本橋界隈の越後屋、松坂屋といった呉服店、お客様はお武家、分限者(金持ち)で新品は高級品でした。一般の庶民は普段着は、富沢町の古着商で購入するのが一般的だったそうです。問屋業態がその後、昭和の時代まで「きもの」の問屋街として続くわけです。

でも、今は問屋さんがあったところは、マンションになったりしてその面影はありません。しかし、江戸時代の地名は残っています。

そんな日本橋の冠のついた富沢町や人形町は素敵な地域だと思います。

いみじくも、「きもの辻」はその日本橋界隈にあり、「きもの」にかかわっています。自分のなりわいと小説に共感しています。

当店にお越しの際は、日本橋界隈を楽しんでいただけたらと思います。

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