年明け早々、嬉しいことが!

こんにちは、日本橋店番頭の松田です。

新年早々に、とても嬉しいことが起きました。

5年来のお客様が、代金支払いのために来店されました。その折に男物の着物と羽織を持参されたのですが、なんと!私のためにです。

店内で私が着物姿でいることをご存じだったようで、「良かったらどうぞ」とわざわざ持参してこられました。

ご利用のきっかけは、和裁をされていたお母様が、ご高齢になり仕立てが出来なくなり、洗い張りまでされていた着物を、お仕立てすることから始まりました。

その後は染み抜きなど、色々とお手入れをさせていただいてきました。そのあいだにお母様も他界されて、その後のお着物のかたずけなどがありました。

そのお母様が仕立てた男物が出てきたそうで、ご家族は、誰も着てくれない。処分するのはかわいそうということで、嬉しいことに、私のもとに廻ってきました。

単衣の着物
羽織

しつけ糸が付いたまま、眠っていた着物です。これから春先に、着させていただきます。なんと私の裄に合っていまして。二重に大喜びです。

着物は譲り譲られて、何代にもわたって人の生活を応援してきました。少し古いお話ですが、江戸時代には、呉服屋(日本橋界隈、越後屋は有名です)は太物(反物)の商いで、人生の御祝儀の時に誂え仕立てていました。武士、分限者と呼ばれる町人の一部がお客様でした。

その他は、もっぱら古着屋で揃えていたそうです。(今の日本橋富沢町あたりが古着屋が集まっていた場所らしいです。)市場も古着屋のほうが盛んだったようです。まさに、一枚の着物が多くの人の役に立って、重宝されていた時代ですね。

そんな歴史を考えながら、今様の着物の絆を大切にして、皆様のお役にたっていきたいです。

年明け早々にとても嬉しいことがありましたことを、お知らせしました。

日本橋店番頭 拝

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