着物と帯の出会いは!
こんにちは、日本橋店番頭の松田です。
今回はお客様から頂いた写真です。

江戸小紋の格通しの柄に塩瀬地の染め名古屋帯を合わせています。
実は、この小紋のお手入れは「身丈を伸ばす」という作業をさせていただいたものです。以前の寸法から約10センチほど伸ばしたのですが、帯の下になる部分、おはしよりのところに「足し布」をして伸ばしました。
既存の丈では、足りない場合は、生地を継ぐ作業で伸ばします。着物の融通が利くよいところです。着物の着丈が短い時には、有効な手直しです。
そのお手入れの相談をしている際に、陳列していましたのが、写真で合わせている名古屋帯でした。その時は、「素敵ですね」とスルー。
そして、仕上がりの時に小紋に合わせてみたところ、非常に気にいられてとりあえず写真に残していかれました。翌日、「名古屋帯ほしいです。」とお電話いただきました。1日熟慮され、ご購入になりました。
帯を気に入るときは、「どんな着物に合わせるの?」「自分の着物に合うのがあるかしら?」といろいろと考えますが、これが楽しみの一つと言えますね。
また、逆に無地感覚の江戸小紋などは、地色との組み合わせだけで考えれば、沢山の選択肢がありますね。
この名古屋帯の図案ですが、大きな葉が一葉です、インパクトがあります。なんの葉?となりますよね。
「麻の葉」です。着物の柄では子供の着物や襦袢の柄として使われています。

この柄は、目にすることが多いと思います。今は「鬼滅の刃」の禰豆子の着物で有名ですね。
この柄の謂われは成長も早く、真っ直ぐに伸びる麻にあやかりたいと子供の産着や下着によく使われるました。また、邪気を払うなど魔除けの意味もあったようです。
大人の帯の柄ですから、「魔除け」として身を守るという意味になりますね。
お着物のお手入れからのご縁で帯を作っていただき、着姿の写真をいただきました。とても、嬉しいことでした。
お客様の笑顔が増えますように、お手伝いをしていきたいです。
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