30年以上前の留袖が変身しました!
日本橋店番頭の松田です。
今回は、おばあ様とお母様の着物を、
お手入れをしながら大切にお召しになっているお客様からのご依頼で、
30年前にお母様がお召しになった留袖を訪問着に変えられないかと、
ご相談がありました。
「留袖としては、着ることはないので、訪問着として、甦らせて!」
お客様のご希望を叶えるため図案を検討、
柄足し作業は友禅の着物には、可能な作業です 。
「留袖」は五つの家紋が白抜きで配置されていて、
単純に柄をのせればよいというものではなく裾の模様との関係性が重要になります。
今回はこの留袖の柄の特徴である 「扇面」が小さくちりばめられていることでこの「扇面」を 五つある家紋の上に描き上げることにしました。
単純にのせるのではなく、全体のバランスを考えて、配置し袖には 小ぶりな「束ね熨斗」の柄も加えました。
舞うような扇面を活かして柄足しをしていきます。

構図は束ね熨斗を中心に地紙(扇の柄紙の事)を散らした、古典でありながら躍動感のあるおしゃれな図柄です。
とそこで、問題がありました。
残念なことに銀箔部分が経年劣化で割れていました。

まずは、この部分の修復です。一度はがしました。

裏から生地をあてがい、新たに銀箔をのせました。

全体を綺麗に仕上げての大仕事!
そして、訪問着になるように、柄足し作業をして完成しました。
世界で1枚のオリジナル「訪問着」に変身しました。

比翼はあえてそのままで、パーティーやレセプションなど、大勢の方が集まるばに毅然とお召しになって行かれるようです。
どなたも、「留袖」の扱いに頭をかかえると思いますが、一度当店にご相談ください。
いつでも、お待ちしております。ありがとうございます。
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