復旧記事:七五三でよくみる「しごき帯」についての備忘録

こんにちは、管理人です。

だんだん七五三関係の広告が入る季節になってきました。
私はちびっこの着物姿が可愛くて眼福なのでこの季節は結構好きです^^

7歳の女児の着物の腰の「あれ」

sigok1帯の下に一枚の細い布を巻きつけ結んでいるのをよく見かけます。
ファンタジーな雰囲気でめちゃ可愛いです。
これの名前、「しごき帯」と言います。
今回はそれについての備忘録です。

 

 

 

 

 

 

しごき帯の役割

もともとは、長い着物の裾をあげて、動きやすくするためにありました。
いまはおはしょりの下に紐を結んで裾をあげているので、表からは見えない仕組みになっています。
ただ、昔は「おはしょり」という概念がなかったようです。

どうしていたかというと、長い裾をそのまま引きずって歩いていたらしいです。
必要に応じて(外出とか)裾をたくし上げていたそうな。。なんてめんどくさい><
(江戸時代の着物についての記事は、「着物でどうやって赤ちゃんをおんぶしていたか?」についても書いてます。それはこちら。)
以下の絵はすべて、浮世絵などを見ながら描いてみたメモです。


 

sigok2
この女性、裾をたぐって片手で持っています。
まるでドレスの裾をつまんであるくような感じですねー。
洋の東西を問わず。裾はおしゃれのポイントだったのかな、と思います。

 

 

 

 

 

 


 

sigok3この女性は帯の間から裾を出すようにして固定しています。
これはナイスアイディア。生活の中で自然と生み出された方法、という感じが胸アツです^^

 

 

 

 

 

 

 

 


 

sigok4この女性はたくし上げた裾を紐で固定しています。
これが「しごき帯」で、この着方がおはしょりの原型なんですね。

 

 

 

 

 

 

 

もともと裾が長い着物なんて、裕福な一部の身分の女性にしかできなかった装いだったようですが、
江戸時代に入り、だんだんと庶民も経済が安定してきたあたりからこの「身長以上に長い裾」がおしゃれだっていう事ではやり始め、やがて定着していったとか。
深窓の令嬢ではない町娘たちが働いたり走ったりと動き回りながら着ないとならない、でも裾のおしゃれは削りたくない、
そんな女心がこんな進化をとげたのかなーと思います。
(着物の大雑把なポイントについての記事はこちら。)

七五三での意味

上でごちゃごちゃ言ったような、裾をひきずる着物を着るのは大人の女性です。
おはしょりをする現代でもしごき帯を装飾的に残しているのは、「大人の着物が着られるくらい大きく育った!」という喜びがこめられているそうです。

小さいころは帯も重くて結べないけれど、この7歳のお祝から帯を付けた着物を着るようになるそうですよ。

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